信濃の由来

長野県は、信濃や信州と呼ばれます。

信濃の「の」は野原の「の」の意味で、信濃は「しな」の多い野原ということです。

では「しな」が何かを意味するのかというと、植物の「科(しな)の木」だという説が有力です。

信濃は長野県の古い国名ですが、もともとは科野という字を書き、信野を経て信濃になりました。

国学者・本居宣長は、信濃国は山が多く、科の木が多かったことので「しな」のつく地名が多く、信濃の語源であるとしています。

科の木は現在でも長野県内に多く、長野市の「市の木」にもなっています。

しかし、「しな」という地名が指していたものは科の木ではなく別のものという説もあります。

信濃にある「しな」のつく地名は、更科、倉科、前科、仁科などで、ほかにもたくさんあります。

南安曇郡の豊科という地名は、鳥羽、吉野、新田、成相の4集落の頭文字「とよしな」から名付けられたものであり科の木とは関係ありませんし、更科、仁科などは段丘の地形であり、「段差」を意味する古語の「科」や「級」に由来して「しな」の地名がつけられたといいます。

ちなみに信州という呼び方のほうは、国を意味する「州」を信濃国の「信」とくっつけて信州となったようです。